
“とはいえ、まだ避難決定ではない”

(携帯電話を取り出す)

“今は回線が混乱して携帯電話は使えないだろう”

“携帯電話の予備電池が見つからない。”

“痛い” (机に頭をぶつける)

“地震の揺れで机の上から飛んで行って、この部屋の状態じゃ見つからない。”

“次はいつ充電できるか分からないので、携帯電話の電池は温存しよう。”

そういうわけで携帯電話でテレビニュース等を確認できず。

荷物を下に下ろす。お隣の家族が避難すると言うので我が家も避難することにしたらしい。

“家を出る前にブレーカーを切るよ”

“電気を点けておけば停電が直った時に明るくなるから良い”

(ため息)

“電力が戻った時に断線や漏電があったら火事になるので災害時はブレーカーを切る”

“基本だろう(モノローグ)”

“靴はどれにしようか。”

防寒性と丈夫さでブーツに決定。(注釈:この選択は間違いであったことに後で気付く)

こうして僕達家族は家を離れることになった。

父親は先に行ったので、僕と母親は一緒に避難所に向かうことにした。

避難所は近所の小学校の体育館。

(気付き)

小学校の入り口も地震で崩れていた。

大勢の人が避難しているようだった。

避難所の体育館の中へ入ってみる。

“暗い(モノローグ)” まず驚いたのが避難所の暗さ。

“停電してるのだから暗いのは当たり前(モノローグ)”

TV映像で避難所は明るいという先入観があった。

TV映像と現実のギャップに気付く。
“まさか自分が避難所に入るとは思わなかった(モノローグ)”

災害は突然やってくる

“さて、どうしたものか(モノローグ)”

つづく