
2011年3月12日

“寒い”

“少し眠れた”

“朝食の準備をします。女性有志の手伝いを募ります(マイク音声)”

“手伝いに行ってきます”
“行ってらっしゃい”

“…”

女性有志がステージ上で朝食の準備をする

“朝食の準備が出来ましたので、並んでください”

独り言を言いながら歩いてくる男性

“割り込んだ!”

“ちょっと普通じゃない。 いろいろな人がいるな”

(気付き)
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“あのおばあさんがあんな所にいる”

“隣の人が家族か? 家族も高齢な感じだけど”

どうやら老々介護の家族らしい

“どうぞ”
“ありがとうございます”

わかめ御飯 割り箸 ペットボトルの水

“すごい!温かい!”

“いただきます”

“おいしい”

“どこで作ったのだろう?”
あとで母に聞いたところ、別の場所から運ばれてきた御飯をパックに詰めたらしい。

朝食後、自宅の様子を見に戻ることにする。

先に歩いて行った父が立ち止まる。

父が険しい顔で引き返して来た。 そして父の荷物を母に渡してきた。

有事の際に人間の本性が出る。 僕と父は以前から仲が悪かったが、このあと更に亀裂が深まることになる。

東日本大震災では盛んに絆と言われたが、現実には逆の場合もある。

つづく