
“休憩”

“水がもらえるよ”

“もらってきましょう”

体育会の前に給水バルーンが設置されていた

行列に並ぶ

我々の番がきた

“うん?”

“こっちにも水あります”

“え?こっちの給水バッグにも水があるのか?”

“じゃあ、こっちでお願いします”

“この子の手は冷たさで真っ赤だ。 何で一人なんだろう?”

“ありがとう”

“…”

“僕は手伝ってくるので水を持っていて”

“僕がこっちの給水バッグを担当しようか?”

“…”

“僕は大変そうだから交代しようと思ったけど、この子は仕事がしたいようだ”

“僕と一緒に仕事しよう”

“うん!”

“こちらも水を配ります”

“お願いします”

“意外に難しい”

給水バッグの口が大きいので溢れてしまう

給水バッグは蛇口に接続して使うのだが足りなかったようだ

“うわ!”
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“隣の給水バッグが傾いて水が溢れた”

“どうしよう”

“水が止まった”

“水を配り終える”

“お疲れさま。 ハンカチを使って”

“感心な子だ”

“はい”

“あ!”

“頑張ったので、これをどうぞ”

“ありがとう”

“ポケットにチョコを入れておいて良かった”

戻ると母はいなかった

“もう夕食の準備が始まっているのか”

友達と話をしてこよう

別の避難所の情報を聞く

“何してるの?”
“友達と話していたんだ”

“そうか”

“…”

“君の知り合い?”

“ちょっとね”

つづく
BUNDOK(バンドック) 2012-04-05